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Atsushi Nakashima

Fall Winter 2019/2020

2019.02.24

styling:Tsuyoshi Domoto

show music:ENDRECHERI

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ATSUSHI NAKASHIMA OFFICIAL インスタグラム

Painting photo1, Painting photo2

◆ツイッター

ATSUSHI NAKASHIMA OFFICIAL

今回、全てのルック、服のコーディネートを剛君にやってもらい、 また新たな表現が生まれ、すごくいいショーになり良かったです。

Director 林洋介さん

新たな試みが新たな表現に繋がって良かったし、何より楽しかったー!!

 

2019.2.24 ファッションプレス

アツシ ナカシマ 2019年秋冬コレクション - 異なるもの同士は混ざり合い、やがて1つになる

アツシ ナカシマ(ATSUSHI NAKASHIMA)の2019-20年秋冬コレクションが、2019年2月24日(日)、イタリア・ミラノで発表された。テーマは「浸食(EROSION)」

堂本剛とコラボした古代魚アート

まず目に飛び込んでくるのは、堂本剛とのコラボレーションによるペインティング。デボン紀に出現し、姿や形、機能を変えずに存在し続ける"生きた化石"、古代魚エンドリケリーを、ホワイトシャツに落とし込んだ。ペイントは、墨と水が和紙に"侵食"していく様子をイメージしながら、エンドリケリーを上から覗いた姿を描いたもの。墨に使用した水は富士山から流れる80年前の水を用いている。また、同様のアプローチで龍を描いたジャケットも登場した

片腕だけグローブをはめたり、パンプス×ブーツなど左右の足で異なるフットウェアを身に着けたりと、アシンメトリーなコーディネートも目を惹いたが、モデルたちのスタイリングも堂本剛が担当。なお、ショーミュージックにも引き続き堂本剛が音楽活動をする「ENDRECHERI」とタッグを組んだサウンドが起用されている。

"浸食"をアウターで表現

1つの要素が、別の要素の領域を徐々に"侵食"していく様子が最も顕著に表れたのはアウターだ。トレンチコートには、デニムジャケットが食い込むように入り混じっている。ダッフルコートには、ボアのフード付きミリタリージャケットN2Bをドッキング。袖や裾が引き裂かれたテーラードジャケットには、モッズコートが重ねられている。

モノグラム柄はユニークな質感で

ブランドのアイコニックなモノグラム柄は、ユニークな質感で提案。特別な技術によってファーのような表情がもたらされたパイル素材を、ジャガード織りで表現したガウンなどに起用している。また、オリジナルレース生地の表面にフロッキー加工を施すことで、透け感と立体感を絶妙に融合させた、どこか近未来的な表情のロングコートにも採用された。

2019.2.26 Apparel Web

もはやミラノコレクションの常連となった「アツシ ナカシマ」。公式カレンダーでは明日までだが、最終日はパリコレクションの初日と重なるため、実質上はミラノコレクションのフィナーレを飾るショーと言ってよいだろう。

 

今シーズンのテーマは「EROSION」。その「浸食」している様子は、部分的に異素材が使われたピースたちによって表現されている。それはパッチワークのように明確に繋ぎ合わせたというよりは、まさに入り込んでいるような感じの独特なものだ。オーセンティックなトレンチにはデニムや透け素材が、ダッフルコートにはN2Bのミリタリーテイストが、テーラードジャケットには対極をなすモッズコートが食い込んでいる。またマスキュリンなアイテムに透け感のある素材が食い込んでいたり、ルーシュやボアなどのディテールを効かせたりすることでコントラストが光る。それが片方だけ履いたハイソックスや手袋などユニークなスタイリングにマッチしている。

このところアイコンとして前面に出しているAをモチーフにしたロゴがモノグラムになったピースも多く登場。オプティカル模様となってもはやロゴを超えたインパクトだ。そしてここでもモール糸を織り込むことで、生地が浸食されるイメージを表現したと言う。

また富士山から流れる80年前の水を使って描いた、デボン紀から姿や形、機能を変えずに存在し続ける古代魚エンドリケリーや龍のアートペイントがなされているピースにも注目。「ENDRECHERI」として音楽では初回のショーの際からコラボを続けている堂本剛と、今回はこのアートペイントやスタイリングでもコラボしている。この水彩画モチーフに合わせて、後半部分では日本の半纏のようなルックも登場した。それはメタリック加工の未来的なイメージのスカートや、トレーニングウエアのスポーティなイメージとコーディネートされてコントラストを放つ。

もはやマニアの域に達するような、こだわりにこだわりを重ねた「アツシ ナカシマ」のコレクション。すべてのルックが印象的というコレクションはなかなかないのだが、このショーはまさにそれだった。

​◆2019.3.26 music.jpニュース

ATSUSHI NAKASHIMA、ENDRECHERI(エンドリケリー)堂本剛、高橋ユウの作り出した魅惑的な世界とは?

 

ミラノの荘厳な建築の中で繰り広げられたネオ・ジャポネスクな世界観。日本の次世代が作り出す「美のコラボレーション」は、世界から集まった観客を驚嘆させた。

株式会社イースマイルが、「大山式 Milano collection model by ATSUSHI NAKASHIMA」のPRで、世界から注目の日本人デザイナーATSUSHI NAKASHIMAのショーのスポンサーシップを行ない、堂本剛、高橋ユウとのコラボレーションを繰り広げた。ターゲット層と同年齢のモデルで女優の高橋ユウがATSUSHI NAKASHIMAの衣装を身にまとい、堂本剛のENDRECHERI(エンドリケリー)の楽曲にあわせてランウェイを歩いた。加えて、メインの壁には堂本剛が描いた龍の墨絵が飾られ、さまざまな国籍のスーパーモデルが、幻想的な世界観のなか、10分ほどのランウェイを駆け抜けた。同PRは「日程的にもミラノコレクションのラストをしめくくる意味合いがあり、ミラノコレクションの目玉となったのでは?」と関係者らは語った。

そのネオ・ジャパネスクでありながら、ファッションとしてのLGBTQ時代の幕開け、サスティナビリティの本格化を表現したショーは、世界中から集まったファッション関係者に圧倒的な存在感を示した。シャネルなどを手がけたモード界の皇帝と呼ばれるカール・ラガーフェルド(カール・オットー・ラガーフェルド)が、ミラコレが始まる前日の2月19日に死去したこともあり、皇帝との別れを惜しむ追悼の気分と新しい時代の幕開けの雰囲気が、会場に溢れていた。同コレクションは、世界の4大ファッションコレクション(ニューヨーク、パリ、ロンドン)のひとつ。ファッション界ではファッションウィークと呼ばれ、各ブランドが次のシーズンに向けて新作を発表する場となっている。

ATSUSHI NAKASHIMAというファッション表現

ATSUSHI NAKASHIMAは、知る人ぞ知る時代の寵児。経歴もさることながら、自分の世界観に巻き込む力がずば抜けている。今回のコラボレーションの仕掛け人でもある。オーディション会場やフィッティングで見せた丁寧さは、スタッフにも伝わり、彼の世界観を支える原動力になっている。「世界をまたにかけている」というより、等身大のコミュニケーションで、スーパーモデルやスタッフたちとゆるやかにつながっている様子が舞台裏から垣間見えた。

かつてコム・デ・ギャルソンやYohji Yamamoto、KENZOなど、日本人デザイナーがヨーロッパで切り開いてきた場所に、ユニクロやMUJIなど大衆的なブランドまでもが浸透してきた。その中で、どのカテゴリーにもあてはまらない混沌を表現するATSUSHI NAKASHIMAは、次世代のデザイナーであることは間違いない

堂本剛とのコラボレーションの妙

堂本剛と言えば、誰もが知るアイドルとしてデビューをしてから20年ほどたった。一方、昨今の個人的な音楽活動と言われるENDRECHERI(エンドリケリー)は、すこぶる評価が高く、ミラノコレクションでは、彼の異才が遺憾なく発揮されていた。前回は楽曲提供だけであったが、今回はスタイリングまでコラボレーションを行なうなど、彼もまたジャンルを問わない活躍だ。

歴史ある場所と建築の中で、ENDRECHERI(エンドリケリー)の幻想的な楽曲が鳴り響いた。臨場感とイメージの喚起力は、圧巻であり、彼の才能を確信しないひとは誰もいないだろう。芸能と芸術をハイブリッドに体現した人物として、今後のさらなる活躍が期待される。

世界の美の基準は、多様性かつサスティナビリティな方向に?ミラコレという祭典とは。

ミラノの街角は、ファッションウィークに沸き立っていた。ショーウインドウは工夫をこらし、世界のファッション誌編集者、バイヤー、プレス、セレブ、インターネット上で強い影響力を持つインフルエンサーなどがブランド街から路地までも闊歩(かっぽ)する。ミラノという都市をあげての祭典に人びとは華やぐ。世界の最も美しいモデルたちが集結してくるせいだろうか。

イタリアは、常にある種のブランドの発祥地となってきた。特に、ミラノはファッション都市でもあり「ミラノコレクションは女性のプレタポルテ」と呼ばれている。ファッション素材見本市が行なわれ、最新のテキスタイルと服飾付属品を扱う。今年の見本市では「サステイナブルなイノベーション」がテーマになっている。今後、ファッションの下支えとなると見ている「生産プロセスの管理と運営におけるサスティナビリティ(持続可能性)」まで言及している。


ミラノコレクション2019AW現地レポートを終えて
ATSUSHI NAKASHIMA、ENDRECHERI(エンドリケリー)堂本剛、高橋ユウの「美のコラボレーション」は、ミラノの風景のなかで立ち上がった。そのネオ・ジャポネスクが妖艶に輝く世界は、まだ肌寒いミラノに一足早く春を告げたようだった。

◆2019.5.25 ファッション通信
Japanese Designers in the World

“EROSION"をテーマに、一つの要素が別の要素の領域を徐々に浸食していく様を、アイテムや素材で表現した、今シーズンのアツシ ナカシマ。
今回は、音楽だけでなく、スタイリングやペインティングにも関わった堂本剛。水墨画のような手書きのモチーフは、古代魚・エンドリケリー。ペインティングに用いた墨の水は、富士山から流れる80年前の水を使用したというこだわり。感性を刺激し合うクリエイター同士のコラボレーションだ

 

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