[トークから抜粋 赤字はタモリさん]
先日私、4月10日をもちまして30歳になりました。それを記念いたしまして、「空(〜美しい我の空)」というシングルと「美我空」というアルバムを出させていただきまして。よろしければ皆さん聞いて下さい。(ポスターを見せながら)
新しいプロジェクト?
そうです。芸能界に入る前の自分の原点というのをテーマにですね、「剛紫」というアーティストを自分で作り出して、そこから考えていこう、っていう。
なんで“紫”なの?
芸能界に入る前って、親に愛情 - 赤い愛情をもらって。芸能界に入って、痛みとか傷とか(青)いろんなものを知って。で、赤と青を混ぜて紫じゃないですか。30歳になった今、自分がいただいた愛情と、経験してきた色んなものを考えるっていうか。色んなものを考えて、30歳、これから自分らしく生きていこうっていうっていうプロジェクトですね。
なるほど。で、紫。意味がありますね〜。
中居さんは「つよしむらさき」としか呼んでくれないんです。「つよし」だって何回も言ってるんですけど。最終的に「パープル」になっちゃって、パープルって呼ばれてます。
ちゃんと説明しといたほうがいいよ。
したんですけどね。先輩どうしてもパープルって呼んじゃうんです。
これは、雲の写真は、自分で?
自分で撮りました。奈良の平城宮跡っていう日本で一番最初に都が誕生した場所で、(雲の)写真を自分で撮って、自分にプロジェクターで投影して、自分で撮ってます。全部自分で。
これ自分の字だよね?(ポスターの文字を指差して)
そうです。これ(“剛紫” “空” “美我空” の文字)も奈良の平城宮跡で書いた字です。奈良墨と奈良筆と奈良の吉野の和紙で書きました。
奈良出身ですからね〜。全部奈良だ!
これ全部奈良です。
すごいね。
(お花の紹介:「森光子さん」「帰ってこさせられた33分探偵スタッフ一同」ほか、ロビーまで沢山のお花であふれていました)
これ(当日着ていたカーディガン)森さんに誕生日プレゼントいただいたんです。ありがとうございます。
小山くんからのメッセージ。お誕生日おめでとうございます。ラーメン屋で待ってます。
一回もごはんとか食べたことないんですけどね。
奈良といえば、今「奈良墨」って言ってたけど墨が有名だよね。
はい。今グローバル化しすぎてるじゃないですか、世の中が。「自分が日本人である」っていうことを思った上で音楽をやるとか、ファッションとかやってるっていう人たちが、どれだけいるのかな〜って、自分自身にも問いかけをするためにも。
だんだん和っぽくなってきてるよね。
昔から好きなんですよ。で、テーマとして『愛』とか、考えたほうがいいことってあると思うんですけど、でも、そういうものをテーマにしていくと「重い」って言われるんで、ちょっと色付けしてみようとか色々思ったんですけど、やっぱり30歳になってこの『空』っていう曲を作ったのも、60歳とか、自分が母親の世代になったときに、こんな風に空を見上げるんだろうなぁっていう気持ちを込めて作ったんですよ。なので、僕の母親の世代だったり、それよりももっと上の世代の方々に捧げるラブソングとして作って。若い世代の人が聞けば…たぶん、遠く離れた東京で生活されている方、夢に向かっている方、たくさんいると思うんですけど、そういう方は、もしこの歌詩を聞いてくださったら、遠く離れた家族が唯一つながっている空を見上げてあなたのことをこんな風に思っているんだと思いますよ、っていうようなメッセージをこめて。できればメールとかじゃなくて、電話を一本して、どうしてる?とか。そういう風にちゃんとつながっていってあげるっていうことが、すごくこれから大事なのにな、っていう。メールだと…メールってタモリさんはやられるんですか?
やらないことはないけど、殆どやらないね。ものすごい時間がかかる。
そうですか。メールって、けっこう長い文章入れて、ぽんっと相手に送って、「了解です」っていうときすごい寂しい。
笑
わかるんですけど「了解です」って言われたら、もうなんかもう返しにくいっていうか。結構考えて入れるんですけど、いつも。この人はほんとに僕のこと思ってくれてるのかな?とか。
長々手紙書いて、一行「了解です」ってきたのと同じだろ?
メールだと、むこうもそんなに気持ちが入りにくいのかもしれないですよね。
この空(ポスターを差して)を撮りに行ったのも、芸能界入る前から、なんかちょっとつらいことがあった時に、ここの、平城宮跡の、360度青空なんで、そこによく通ってたんですよ。
平城京の跡でしょ。あれはね、少しずつ復元するんだね?
そうです。1300年祭というのが2010年にありますので、それに向けてというのもあって、今、奈良は力を入れてらっしゃいますけどね。
奈良好きだね〜故郷。せんとくん…
こないだせんとくんともお会いしましてね。で、せんとくんのお兄ちゃんの鹿坊(ろくぼう)…
それ知らない。せんとくんにお兄さんいるの?
いるんです。びっくりしました。会場行って「お兄さん紹介します」って言われて。今まで親が絶対ばらさなかったぼくのお兄さんかなとか思うくらい、急過ぎて。ほんとに急過ぎて。「剛、30歳やから、今まで黙っててんけど…」くらいの。「お兄さんを紹介します!」って言われたんで。「誰のお兄さんですか?」「せんとくんの」「あ〜そうですか」って。
いつできたの、せんとくんは?はじめからいた?お兄さん。
いないですね。で、「どうも。お兄さんはじめまして。堂本です」って言って。そしたらこう(手を合わせて拝むポーズ)されました。
せんとくんのお兄さんてどんな感じなの?角あるの?
角ありますね。で、ちっちゃいんですよ。
顔は?
ちょっと色黒なんです。で、「お兄さんとせんとくんと肩組んでくださーい」って記者の方がおっしゃったんで、肩組んだら、次の日の新聞の見出しが、「堂本剛、せんとくんと合体」ってなってました。
笑
合体はしてないけどね〜肩組んだだけだけどね〜ですよ。
お兄さんちょっと見てみたい。せんとくんもいろいろ議論があったけど、結局せんとくんになっちゃったね。
そうですね。たぶん、色々思いがあるんでしょうね。
奈良、良いんだけど、広すぎるんだよね。
広いですね、奈良。
だからみんなどこ行っていいかわからないと思うんだよ。端っこから端っこまで行ったら大変だもの。
こないだ僕、30歳の日が奈良だったんですよ。家族と吉野の方に行きまして、吉野の千本桜を。
どう?今。
今はもうギリギリだと思いますね。すごい観光客の方がいる中で。それも自分でセルフのカメラ持ってって、家族で撮りました。
吉野っていうのは、面白いのは、ソメイヨシノはもちろんあるんだけど、山桜が沢山あるんですよ。種類が。だから、一本一本よく見ると、グラデーションになってるんですよ。
なってますよ。
で、山桜っていうのは花と一緒に葉が出るやつがあるので、白とグリーンだから、遠くから見るとうすーいグリーンみたいな。ソメイヨシノ一色じゃないんですよ。様々な色があるんで、それが麓からずっと季節に従って咲き上がるんで、これはすごいです。
ぜひお時間があればね、行って下さい、吉野。ほんとにすごい良いところですから。
近鉄でね?
近鉄電車で行って下さい。平城宮跡に東京で辛いことがある度に戻ってたんですよ。空見上げて、要らんものを捨てて、からっぽにして、もう一回東京出て頑張るってやってたんですけど、30歳目前にして、空に預けていた様々な思いを勝手に自分でかき集めて、やっぱり本当の自分で生きていきたいっていう…なんか、期待に対して変わっていくとか変わろうとする自分よりも、やっぱり結局変われなかった自分を愛して、新しいプロジェクトを始めようってことで。変わろうとした自分を終わらせて、変われなかった自分を始めるっていうことを、一つの場所で行って。文字を自分で書いて。風ボーボー吹いてたんですよね。
あそこで書いたの?
書きましたよ。こんな感じで(立ち上がって実際にそのときの様子を再現しながら)半紙をこうしまして、石いっぱい置いて、で、こう書くんですよ。風が強いんで(膝を曲げて腰をかがめて)こんな感じで。このへんで(剛紫さんの背後左右)見守ってくれてる人いっぱいいて、パって見たら全然知らんおっちゃんがいました。
【100人中1人に挑戦】
今日の朝ご家族に電話をしてコミュニケーションとった方。(結果は11人)